名古屋ウィメンズマラソン2015(2015年3月8日)
女性だけのマラソン大会として世界一の規模(参加者)を誇り、世界陸上北京2015への最後の代表選考レースでもある名古屋ウィメンズマラソン2015が本日、2015年3月8日(日)に開催されました。大会の模様はフジテレビ系列で生中継されたので、ご覧になられた方も多く、結果もすでにご存知かと思います。
しかし僕は、名古屋ウィメンズの1時間後にスタートした名古屋シティマラソン2015で走っていたため、中継を観ることができませんでした。そして、結果も知りません。ということで、上位選手のみですが、記録・順位を掲載しておきます。今年の名古屋ウィメンズを制したのは誰なのか。そして、世界陸上の代表の行方は!?
上位選手の順位・記録
- 2:22:08 ユニスジェプキルイ・キルワ (バーレーン)
- 2:22:27 マリア・コノワロワ(ロシア)
- 2:22:48 前田 彩里(ダイハツ)
- 2:24:42 伊藤 舞 (大塚製薬)
- 2:28:09 竹中 理沙(資生堂)
- 2:28:19 野上 恵子 (十八銀行)
- 2:29:10 アンナ・インチェルティ(イタリア)
- 2:29:16 岩出 玲亜 (ノーリツ)
- 2:29:45 オレーナ・ブルコフスカ(ウクライナ)
- 2:30:21 早川 英里 (TOTO)
- 2:30:24 小田切 亜希 (満天屋)
- 2:30:52 井原 未帆 (清水化学)
- 2:31:15 渋井 陽子 (三井住友海上)
- 2:31:18 竹地 志帆 (ヤマダ電機)
- 2:31:23 高田 晴奈 (ヤマダ電機)
- 2:32:37 津崎 紀久代 (ノーリツ)
- 2:32:52 矢野 由佳 (キャノンAC九州)
- 2:34:35 田端 沙紀 (大塚製薬)
- 2:35:23 箱山 侑香 (ワコール)
- 2:35:28 アドリアナ・ダ・シルバ (ブラジル)
- 2:35:47 阿部 有香里 (しまむら)
- 2:36:10 竹村 理沙 (九電工)
- 2:36:32 坂本 喜子 (YWC)
- 2:37:09 藤田 真弓 (十八銀行)
- 2:38:55 折野 加奈 (三井住友海上)
- 2:40:30 黒木 沙也花 (九電工)
- 2:40:37 石本 里緒奈 (ノーリツ)
- 2:40:49 大江 茉莉香 (ヤマダ電機)
- 2:41:27 水口 侑子 (デンソー)
- 2:42:43 今野 まどか (新潟アルビレックスRC)
- 2:43:10 上谷田 愛美 (日立)
- 2:48:45 前田 恵子 (大阪学院大)
- 2:50:30 河合さおり (Honda-RC)
- 2:50:47 永田 幸栄 (ラフィネランニングスタイル)
- 2:51:16 田中 百子 (東京陸協)
- 2:51:30 井野 光子 (大阪陸協)
- 2:51:46 山﨑 祐佳 (小島プレス)
- 2:52:04 大久保 絵里 (ミキハウス)
- 2:52:42 河村 奈津紀 (トヨタスポーツマンク)
- 2:53:10 佐々木 寿子 (東京WINGS)
- 2:53:19 鈴木 遥 (ランビッツ)
- 2:53:45 吉松 千草 (熊本陸協)
- 2:53:45 田村 あすみ (関体協)
- 2:53:47 福田 美織子 (光市陸協)
- 2:53:58 馬渕 裕子 (関体協)
- 2:54:17 東 奈々 (大和走友会)
- 2:55:14 兼松 藍子 (Run up)
- 2:55:48 服部 淳美 (糟屋群陸協)
- 2:55:49 塚本 和美 (滋賀陸協)
- 2:55:56 久保田 文 (麦酒倶楽部)
ということで、今年のナゴヤウィメンズを制したのはユニスジェプキルイ・キルワ選手。2位のマリア・コノワロワ選手は、40代世界記録を大幅に更新しました。
追記
マリア・コノワロワ選手らロシアの5選手がドーピング違反で資格停止処分になったことが、2015年11月5日(木)、ロシア陸連より発表されました。マリア・コノワロワ選手は2年間の資格停止。2009年8月14日以降の記録抹消。「名古屋ウィメンズマラソン2015」での40代女子世界最高記録も取消しになります。(参考: コノワロワらが薬物違反で資格停止、昨年名古屋ウィメンズマラソンV ― スポニチ Sponichi Annex 陸上)
日本人トップは前田彩里
そして日本人トップは、1月の大阪国際女子マラソンの初マラソンで、日本学生記録(2時間26分46秒)をマークしたばかりの前田彩里選手(ダイハツ)です。日本歴代8位の2時間22分48秒という好タイムで、世界陸上代表を有力にしました。日本人女子が23分を切ったのは8年ぶりとのことです。
女子マラソン日本歴代十傑(2015年3月8日現在)
- 2時間19分12秒 野口みずき ベルリン2005
- 2時間19分41秒 渋井陽子 ベルリン2004
- 2時間19分46秒 高橋尚子 ベルリン2001
- 2時間21分45秒 千葉真子 大阪国際2003
- 2時間21分51秒 坂本直子 大阪国際2003
- 2時間22分12秒 山口衛里 東京国際1999
- 2時間22分46秒 土佐礼子 ロンドン2002
- 2時間22分48秒 前田彩里 名古屋ウィメンズ2015
- 2時間22分56秒 弘山晴美 大阪国際2000
- 2時間23分23秒 重友梨佐 大阪国際2012
日本人2位の伊藤舞も、世界陸上の代表選考に
先日の全日本実業団 山口ハーフで1時間10分を切り、ハーフの自己ベストを更新したばかりの伊藤舞選手(大塚製薬)も、24分台の好タイムで日本人2位(全体4位)を決め、世界陸上の代表選考に名乗りをあげました。
日本人3位(全体5位)の竹中理沙選手は、今日が初マラソン。目標の2時間26分30秒切りは達成できませんでしたが、2時間28分09秒の構想を魅せてくれて、「きつくなってからも楽しく走ることができた。とても良い経験になった」と明るい表情で語ったようです。
昨年11月の横浜国際女子マラソン女子10代日本最高記録(2時間27分12秒)を樹立し、今回2度目のマラソン挑戦(20歳になって最初のフルマラソン)の岩出玲亜選手(ノーリツ)にも注目が集まっていましたが、今回は2分近くタイムを落として29分台の第8位。20km手前で先頭集団から離され、「最初から心と体がバラバラだった。理由は分らない」とのこと。
日本陸連ナショナルチームメンバーの早川英里選手(TOTO)は第10位。19回目のマラソン挑戦、ベテランの渋井陽子選手(三井住友海上)は2時間31分15秒の第13位で、「そろそろ限界か」と引退をほのめかしています。水口侑子選手(デンソー)は2時間41分27秒の第29位でした。
前田彩里のランナーズアップデート
ちなみに、前田彩里選手の5kmごとのラップタイムは、ランナーズアップデートによると以下の通りとなっています。いい走りしてますね。
前田彩里の結果
距離 | スプリット (ネットタイム) | ラップ | ペース |
---|---|---|---|
5km | 00:16:51 (0:16:50) | 0:16:50 | 3’22″/㎞ |
10km | 00:33:32 (0:33:31) | 0:16:41 | 3’20″/㎞ |
15km | 00:50:32 (0:50:31) | 0:17:00 | 3’24″/㎞ |
20km | 01:07:30 (1:07:29) | 0:16:58 | 3’23″/㎞ |
25km | 01:24:16 (1:24:15) | 0:16:46 | 3’21″/㎞ |
30km | 01:41:10 (1:41:09) | 0:16:54 | 3’22″/㎞ |
35km | 01:58:17 (1:58:16) | 0:17:07 | 3’25″/㎞ |
40km | 02:15:31 (2:15:30) | 0:17:14 | 3’26″/㎞ |
Finish | 02:22:48 (2:22:47) | 0:07:17 | 3’19″/㎞ |
世界陸上北京2015 代表の座の行方は!?
ナゴヤウィメンズマラソン2015が終わり、世界陸上北京2015の代表選考レースの結果がすべて出そろいました。各選考レースで、日本人上位を獲得した選手(代表選考の対象選手)は以下の通りです。この中から最大3名までが、世界陸上北京2015の代表選手に選ばれます。
前田彩里選手は今日の結果で、代表の座をほぼ確実にしたと思われますが、どの選手が選ばれるのか、選考の行方に注目です。
世界陸上北京2015 代表選考
代表枠は最大3人。横浜国際、大阪国際、名古屋ウィメンズの日本人上位3人と、2014年8月の北海道マラソンの日本人1位が選考対象となります。日本陸連が設定した2時間22分30秒をクリアした選手やナショナルチームのメンバーが優先的に選考。世界陸上で8位以内に入った日本人最上位選手は、リオ五輪2016の代表に内定します。
北海道マラソン
- 2:30:26 (1位) 野尻 あずさ
横浜国際女子マラソン
- 2:26:57 (1位) 田中 智美
- 2:27:21 (3位) 岩出 玲亜
- 2:28:54 (5位) 野尻 あずさ
大阪国際女子マラソン
- 2:26:39 (3位) 重友 梨佐
- 2:28:36 (4位) 渡邊 裕子
- 2:29:08 (5位) 城戸 智恵子
名古屋ウィメンズマラソン
- 2:22:48 (3位) 前田 彩里
- 2:24:42 (4位) 伊藤 舞
- 2:28:09 (5位) 竹中 理沙